美男と美女がうまくいくとは限らない。



食材は何があるんだろうと冷蔵庫を開けてみる



「え、なんもない」

「男の一人暮らしなんてこんなもんだ」



冷蔵庫に入っていたのはビールや缶チューハイ、あとは必要最低限の調味料くらいだった


つまり、買い出しスタートということになる



「あ、米は研げばあるから」

「時間かかるなーこれ…」


お米研いで、炊飯してって時点で少し時間がかかる
それに加えて買い出しもしなきゃいけないときたら、これは時間がかかって仕方がない



「じゃあ、春樹。買い出し、お願いしていい?」

「しゃーないな、手伝うか」



あたしは春樹にメモに必要な食材を書いて渡した



「スーパー近いし、すぐ帰ってくるわ」

「うん、お願いね」



作るものはもう決まっている
というよりも作れるものが限られているから必然的に決まってくる


春樹は少しだるそうに買い物へ出かけていった


台所の使い勝手がわからないあたしは色んな戸棚を開けてみるが、ほとんどの扉になにも入っていない


男の一人暮らしって、根本的に料理をするっていう考えがないようだ
調理器具があまりないのでとっさに作ろうとしても作れるものが限られてくる


とりあえずお米を研いで炊飯器に入らなきゃと思い、釜に2合のお米を入れる


お水を出し、お米を研いでいた、その時ーーー



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