奪い婚 ~キミの嘘に唇をよせて、絡まる赤い糸をほどきたい~
プロローグ
――あの日……

 キミと出逢わなければ、俺達の未来は変わっていたのだろうか。


 ――あの虹のように……

 キミは淡い彩《いろ》を放ち、一瞬で消えてしまった。


 ――あとに残ったのは……

 キミへの想いだけ。



 ――あの虹は……

 涙空に浮かぶ、愛の架け橋。


 ――もしもこの恋が嘘だったとしても……。

 キミの噓に唇をよせて、絡まる赤い糸をほどいてあげたい。

 奪い……奪われ……
 キミがもう二度と、涙を零すことがないように。
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