なりゆき皇妃の異世界後宮物語
「そういえば最近府庫に出入りしているそうだな」
曙光は何気なく話題を振った。
朱熹の部屋に来た目的は、この件について話そうと思ったからだ。
というのは建前で、本音は朱熹に会いたかったからなのだが。
「ええ、そうなんです。
府庫にはたくさんの書物があってとても楽しいです。
後宮にいるとどうやって過ごしたらいいか分からなくて、府庫の存在は私にとってなくてはならないものになっています」
朱熹は嬉々として語った。
そんな風に言われると、府庫に行ってほしくないとは口が裂けても言えない。
どうしたものかと考える。
あそこには出会ってほしくない相手がいる。
「芸術の森と呼ばれるあそこは、薄暗く不気味で宮廷の者達でさえ寄り付かないが……」
「外観には確かに驚きました。でも中は明るくて、神秘的な美しさがあります」
朱熹はうっとりとして言った。
よほど気に入っているらしい。
曙光は何気なく話題を振った。
朱熹の部屋に来た目的は、この件について話そうと思ったからだ。
というのは建前で、本音は朱熹に会いたかったからなのだが。
「ええ、そうなんです。
府庫にはたくさんの書物があってとても楽しいです。
後宮にいるとどうやって過ごしたらいいか分からなくて、府庫の存在は私にとってなくてはならないものになっています」
朱熹は嬉々として語った。
そんな風に言われると、府庫に行ってほしくないとは口が裂けても言えない。
どうしたものかと考える。
あそこには出会ってほしくない相手がいる。
「芸術の森と呼ばれるあそこは、薄暗く不気味で宮廷の者達でさえ寄り付かないが……」
「外観には確かに驚きました。でも中は明るくて、神秘的な美しさがあります」
朱熹はうっとりとして言った。
よほど気に入っているらしい。