なりゆき皇妃の異世界後宮物語
「私と陽蓮さんが男女の仲だって陛下に否定しなかったことです」
「ああ、なに、まだそのことが尾を引いてるの?」
朱熹は黙ったまま頷いた。
「曙光も大人げないなあ。まあ、相手が僕だから余計こじれてるんだろうけど」
「……どういうことです?」
「曙光にとって僕は、どう足掻いても勝てない絶対的君主だからね。
曙光は忠実なる僕のしもべ。
自分より完璧な人間に君が惚れるのも致し方ないと思っている」
「え……どうして?」
どんなに目を擦って陽蓮を見ても、そんなに素晴らしい人物には見えなかった。
確かに学も教養もある。
でも木登りに失敗して落ちるくらい間抜けで風変りなところがある。
「ああ、なに、まだそのことが尾を引いてるの?」
朱熹は黙ったまま頷いた。
「曙光も大人げないなあ。まあ、相手が僕だから余計こじれてるんだろうけど」
「……どういうことです?」
「曙光にとって僕は、どう足掻いても勝てない絶対的君主だからね。
曙光は忠実なる僕のしもべ。
自分より完璧な人間に君が惚れるのも致し方ないと思っている」
「え……どうして?」
どんなに目を擦って陽蓮を見ても、そんなに素晴らしい人物には見えなかった。
確かに学も教養もある。
でも木登りに失敗して落ちるくらい間抜けで風変りなところがある。