なりゆき皇妃の異世界後宮物語
秦明からの褒め言葉に、曙光は当たり前だといわんばかりに、ふんっと鼻を鳴らした。
秦明は次の矢当ての準備をやけに時間をかけながら曙光に話し掛けた。
「何度も命を狙われているのに、お付きが二名だけとは警備が軽いな」
「狙われているとはいっても、大きな花瓶が上から落ちてきたり、衣の襟袖に剃刀が仕込まれていたり、本気で殺そうと思っているのか怪しむレベルだ」
「まあ、お前だから無傷ですんでいるが、普通だったら危ないだろう」
「普通だったら、な。
だが、俺がその程度では死なないことなど宮廷にいる者なら皆が知っているだろう」
「過信するな。毒を盛られた時は危なかっただろう」
秦明は二度目の矢を放った。
また、見事に真ん中に命中する。
秦明は次の矢当ての準備をやけに時間をかけながら曙光に話し掛けた。
「何度も命を狙われているのに、お付きが二名だけとは警備が軽いな」
「狙われているとはいっても、大きな花瓶が上から落ちてきたり、衣の襟袖に剃刀が仕込まれていたり、本気で殺そうと思っているのか怪しむレベルだ」
「まあ、お前だから無傷ですんでいるが、普通だったら危ないだろう」
「普通だったら、な。
だが、俺がその程度では死なないことなど宮廷にいる者なら皆が知っているだろう」
「過信するな。毒を盛られた時は危なかっただろう」
秦明は二度目の矢を放った。
また、見事に真ん中に命中する。