なりゆき皇妃の異世界後宮物語
☬守らなければ
ついに、皇帝の命を狙っていた者が捕まった。
喜ばしい知らせであるはずなのに、朱熹はショックで深く落ち込んでいた。
黒ずくめの男は、朱熹がよく知っている者だった。
九卿の一人、林冲。
いつも府庫まで案内してくれた、人のよい老臣である。
心の声だって、たくさん聴いていた。
それなのに、どうして気付くことができなかったのだろう。
一方、宮中も皇帝を暗殺しようとしていた者が、九卿の一人であったことに驚きで包まれていた。
しかも、林冲をよく知る者であれば、その驚きはひとしおだった。
なにしろ会議中に居眠りをして、いくら怒られてものほほんとしている老臣なのである。
仕事はよくサボるが人望が厚く、いざという時の決断力は速く正確だった。
喜ばしい知らせであるはずなのに、朱熹はショックで深く落ち込んでいた。
黒ずくめの男は、朱熹がよく知っている者だった。
九卿の一人、林冲。
いつも府庫まで案内してくれた、人のよい老臣である。
心の声だって、たくさん聴いていた。
それなのに、どうして気付くことができなかったのだろう。
一方、宮中も皇帝を暗殺しようとしていた者が、九卿の一人であったことに驚きで包まれていた。
しかも、林冲をよく知る者であれば、その驚きはひとしおだった。
なにしろ会議中に居眠りをして、いくら怒られてものほほんとしている老臣なのである。
仕事はよくサボるが人望が厚く、いざという時の決断力は速く正確だった。