なりゆき皇妃の異世界後宮物語
体格の大きい二人の門兵に見下ろされるように言われると、つい尻込みしてしまいそうになる。
朱熹は負けじと睨み付ける。
「私は天江国皇帝、曙光様の正妻、紫 朱熹です」
「もちろん存じ上げております」
「では、通してください」
「いけません」
「なぜですか?」
『なぜって、さっき女人禁制だって言っただろ。なんだか面倒臭い女だな。でも皇后様だし、失礼をしては自分の首が飛ぶかもしれないし……』
門兵の心の声が聴こえてくる。
彼らは二人で耳打ちをしあった。
「少々お待ちください。今、官吏の者を呼んで参ります」
一人が足早に城の中へと消えていき、もう一人は朱熹が中に入らないように見張っている。
朱熹は負けじと睨み付ける。
「私は天江国皇帝、曙光様の正妻、紫 朱熹です」
「もちろん存じ上げております」
「では、通してください」
「いけません」
「なぜですか?」
『なぜって、さっき女人禁制だって言っただろ。なんだか面倒臭い女だな。でも皇后様だし、失礼をしては自分の首が飛ぶかもしれないし……』
門兵の心の声が聴こえてくる。
彼らは二人で耳打ちをしあった。
「少々お待ちください。今、官吏の者を呼んで参ります」
一人が足早に城の中へと消えていき、もう一人は朱熹が中に入らないように見張っている。