なりゆき皇妃の異世界後宮物語
「朱熹様! どこに行くのですか!?」
部屋から飛び出て走っていく朱熹を見つけ、今香はびっくりして朱熹の背中に向かって声を飛ばした。
「府庫へ!」
朱熹は振り向かず、走りながら答えた。
「では、案内役を!」
「いらないわ!」
そう言って、朱熹の姿は見えなくなった。
今香は呆れたようなため息を吐き、そして、走れるような元気が戻ったことに密かに微笑み安堵していた。
芸術の森に着き、階段を駆け上がる。
そんなに急ぐ必要もないだろうと思うも、気持ちが先走ってゆっくり歩いていられないのだ。
府庫の扉を開け中に入ると、奥の方から人の気配がした。
真っ直ぐに屋上へ行こうと思っていた朱熹の足が止まる。
部屋から飛び出て走っていく朱熹を見つけ、今香はびっくりして朱熹の背中に向かって声を飛ばした。
「府庫へ!」
朱熹は振り向かず、走りながら答えた。
「では、案内役を!」
「いらないわ!」
そう言って、朱熹の姿は見えなくなった。
今香は呆れたようなため息を吐き、そして、走れるような元気が戻ったことに密かに微笑み安堵していた。
芸術の森に着き、階段を駆け上がる。
そんなに急ぐ必要もないだろうと思うも、気持ちが先走ってゆっくり歩いていられないのだ。
府庫の扉を開け中に入ると、奥の方から人の気配がした。
真っ直ぐに屋上へ行こうと思っていた朱熹の足が止まる。