なりゆき皇妃の異世界後宮物語
なぜだと問い詰められる。毒が盛られているからと朱熹は答える。
さすれば、なぜそれを知っていると言われるだろう。
心の声が聴こえたなんてそんな話、信じてもらえるわけがない。
それに、亡くなった両親に、心の声が聴こえることは決して他言してはいけないと言われている。
(でも……でも……このままでは陛下が……)
陛下の前に青花白陶の高脚杯が置かれる。
陛下はとても珍しそうに餡餅を見つめ、そして一つ手に取った。
このまま餡餅を食べれば陛下は死んでしまうだろう。
そうしたら餡餅を作った朱熹が真っ先に疑われる。
言うも地獄、言わぬも地獄……。
それならば……。
(私は、陛下を守るわ!)
「食べてはいけません! 陛下!」
朱熹の大きな声が室内に響き渡り、餡餅を食べようと口を開いていた陛下の動きが止まった。
さすれば、なぜそれを知っていると言われるだろう。
心の声が聴こえたなんてそんな話、信じてもらえるわけがない。
それに、亡くなった両親に、心の声が聴こえることは決して他言してはいけないと言われている。
(でも……でも……このままでは陛下が……)
陛下の前に青花白陶の高脚杯が置かれる。
陛下はとても珍しそうに餡餅を見つめ、そして一つ手に取った。
このまま餡餅を食べれば陛下は死んでしまうだろう。
そうしたら餡餅を作った朱熹が真っ先に疑われる。
言うも地獄、言わぬも地獄……。
それならば……。
(私は、陛下を守るわ!)
「食べてはいけません! 陛下!」
朱熹の大きな声が室内に響き渡り、餡餅を食べようと口を開いていた陛下の動きが止まった。