なりゆき皇妃の異世界後宮物語
心の声とは不思議なもので、多弁な人と寡黙な人がいるのと同じように、心の中でよく呟く人とそうでない人がいる。
考えていることと、心の中で呟くことは違うのだ。
でもその違いを意識する人はほとんどいないだろう。
「陽蓮さんは、よくここにいらっしゃるんですか?」
「うん、ほとんど毎日」
「私、府庫が気に入って、また来ようと思っているんですけど、もしお邪魔じゃなければ、また革胡の演奏を聞いてもいいですか?」
「もちろん。お客はいつだって歓迎だ」
陽蓮は嬉しそうに笑った。
府庫に戻った朱熹は、山のように積んだ本を見て、さすがに多すぎるわね、と思った。
また来ればいいだけだからもっと減らすことにした。
悩んだ挙句、三冊まで絞り込み、奥でうたた寝をしていた林冲を起こして、後宮へと戻った。
考えていることと、心の中で呟くことは違うのだ。
でもその違いを意識する人はほとんどいないだろう。
「陽蓮さんは、よくここにいらっしゃるんですか?」
「うん、ほとんど毎日」
「私、府庫が気に入って、また来ようと思っているんですけど、もしお邪魔じゃなければ、また革胡の演奏を聞いてもいいですか?」
「もちろん。お客はいつだって歓迎だ」
陽蓮は嬉しそうに笑った。
府庫に戻った朱熹は、山のように積んだ本を見て、さすがに多すぎるわね、と思った。
また来ればいいだけだからもっと減らすことにした。
悩んだ挙句、三冊まで絞り込み、奥でうたた寝をしていた林冲を起こして、後宮へと戻った。