なりゆき皇妃の異世界後宮物語
秦明はため息を吐いた。
「そんなことを気に病んでいたのか。
お前は甘すぎる。
人の心が聴こえる能力は諸外国との取引の際にも使えるし、奸臣を見つけることだってできる。
天長江国発展のためにも、なんとしてでも側に置いておくべきだ」
「それは分かっている……」
分かっていると言っておきながら煮え切らない曙光の態度に秦明は苛々してきた。
「皇后にしたのは、さすがの判断だ。
女だから政治の場に出すわけにもいかないし、子供ができればこの素晴らしい能力を引き継がせることもできるかもしれない。
何を悩むことがあるんだ、早く朱熹ちゃんのところに行くんだ」
「彼女は道具ではない」
「じゃあ、なんで皇后にしたんだ!」
秦明は思わず怒鳴ってしまった。
責められた曙光は、怒ることもせず、視線を下げた。
「そんなことを気に病んでいたのか。
お前は甘すぎる。
人の心が聴こえる能力は諸外国との取引の際にも使えるし、奸臣を見つけることだってできる。
天長江国発展のためにも、なんとしてでも側に置いておくべきだ」
「それは分かっている……」
分かっていると言っておきながら煮え切らない曙光の態度に秦明は苛々してきた。
「皇后にしたのは、さすがの判断だ。
女だから政治の場に出すわけにもいかないし、子供ができればこの素晴らしい能力を引き継がせることもできるかもしれない。
何を悩むことがあるんだ、早く朱熹ちゃんのところに行くんだ」
「彼女は道具ではない」
「じゃあ、なんで皇后にしたんだ!」
秦明は思わず怒鳴ってしまった。
責められた曙光は、怒ることもせず、視線を下げた。