ノートの端にメッセージを
 その時、握り締めていたコウタの手に一瞬だけ、クンッと力が入った。
 私に、諦めちゃ駄目だとでも言うように……。

 「そうだよね…私が諦めちゃ駄目だよねぇ。コウタが頑張ってるんだから……」
 私はさっきよりも強くコウタの手を握り締めた。
今度は絶対離さないから………




遠くでサイレンの音がした――――――
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