【短】祭の夜に会いたくて


 久しぶりすぎて階段は小さいし、お尻が引っかかりそうになるから恥ずかしい。おまけに暗いから、頭をぶつけて痛い。


 上で待っていたハルに引っ張られて、やっと一番上にたどり着く。
 そこも狭くて、自然と密着する形になる。


 窮屈。
 だけど、嫌だとは思わない。


 さっきまで暑かったのに、高い場所だからか風もあって気持ちいい。
 ハルの温もりがちょうどいいくらい。



「で。さっきの続き」

「うん」



 何を言われるかわかっていても、恥ずかしくて俯きたくなる。
 でも、今はちゃんとハルの目を見たい。


 キラキラと輝いているみたい。すごく綺麗な目をしている。



「改めて言う。あすかが好きだ。俺と付き合ってください」


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