君はアイドル
「ほんとにアイドルだね…。
なんか、こんなファンの子いるのに存在知らなかった私がアッサリ出会ってアッサリホテル来ちゃうあたり世の中って不公平だなぁって思う。」
ペラペラ喋る私を流星は横目で見る。
「いやいや、青がファンか俺の事知ってたらここにいないから。」
「そうかもしれないけどさ…。」
歌い終わって流星が満面の笑みでファンに手を振るのを見届け、ベッドに横たわってスマホを触る彼を見る。
「何歳から芸能人やってるの?
ていうか、なんでなろうと思ったの?」
「15かな。
スカウトされて、アイドルは今の2人に出会ってから組んだ。」
「芸歴9年?凄い。
私なんかまだ4年目だから、年下だけど先輩じゃん。」
「ははっ、そうか。」
笑う流星に近付いて、ベッドの横に座って彼の頭をよしよしする。
「偉いね。
偉そうって言ったけど言うだけあったってことだ。」