君はアイドル
少し驚いた顔で私を見上げて、撫でる私の手をギュッと握る。
「………ほんと、変な事する。」
優しくふわっと笑う流星にドキッとする。
ちょっとやばい、変な雰囲気になってきた。
「か、彼女とかはやっぱり作れないの?!」
唐突な質問に、眉をひそめられる。
「…そんなことはない。
隠さなきゃいけねーけど。」
手をぺッと離される。
空気壊してムッとしてる。
「芸能人と付き合うのとか、大変そう!
共演とかしたらお互い知らんぷりでしょ?
なんか寂しいよね!」
「…別にそれが当たり前だし。」
「でもさ、彼女からしたらどんな気持ちなんだろうね?
女の子からキャーキャー言われて、自分だけの物にはならないし、ましてやテレビで他の子とキスしてたり…。
考えるだけで辛いわ。」
話す私をジッと見て、ふーん。と小さく呟く。
「そんなもんか。
仕事だしってお互い割り切る関係しかないからそんな風に言われると、普通じゃないんだなって実感するな。」