君はアイドル
「なっにがおかしいのよっ!!」
近くにある枕を投げ付ける。
それを手ではねのけ、大笑いする。
「あっはははは!!
本当さすがだわ!
アイドルに呼び出されて怒り狂って枕投げつけてくるような女この世にお前しかいないだろうな!
おもしれー!」
ブスッと膨れる私を見てお腹を抱えて笑う彼。
「笑えないんですけど。
私あなたの召使いでも女でもないんだからね。」
「…あぁ、そうだな。
悪かった。
ちょっと最近忙しくてイライラしてて、あんたにどうしても会いたかったんだよ。」
………ずるい。なにその言い方。
「…私に会ったって何も出来ないけど。
抱かせてくれる可愛い女の子いくらでもいるでしょう?」
「そんなの、アイドルの俺を手に入れたい女だろ。
いらないんだよ、そういうの。
俺が会いたいのは青みたいに1人の男として怒ってくれる女なの。」