君はアイドル
「…ライブどうだったんだよ。」
機嫌悪そうに私の横に座ってボソッと聞いてきた流星。
「楽しかったよ、キラキラしてた。
凄いなぁって思った。」
「……どんなところが?」
「ど…どんな…?
登場した時とか、なんかみんなに手振ってたのとか。」
「俺を見る目変わった?」
ん?なんでこんな事聞いてくるんだろう。
認められたい欲?
「変わったかな?
凄い人なんだなって思いました。」
片言で答える。
すると、見たことないような顔で笑った。
「そうか!
お前に言われると嬉しいわ。」
なんて嬉しそうに笑うんだろう。
アイドルにこんな顔させるって、どんな立場なの私。
そんな私達を基が興味深げに見ているのに美香が気がつく。
「もっくん、気になるの?あの2人。」
「…いや、流星があんな風に懐いてんの初めて見たなって思って。」