君はアイドル


ドアを開けて私を見た彼の反応は指を指して大笑いしてきた。


「なん…その格好!!
男っていうかおっさんじゃん!」

髪を1つに結んで帽子の中に入れ込み、ベージュのシャツに茶色のパンツを合わせた。


「何よ!バレたらいけないと思って必死に変装したんだから!!」


包帯をしながら私の元へ来る彼に思わず手を差し出しながら言い返すと、嬉しそうにハハッと笑って


「ありがとうな、元気出たわ。」

と、反対の腕で手を握って私を引き寄せた。


驚いていると、帽子を取られ顔が近付く。

おでこが当たり、思わず目をギュッと閉じた。


「………青、キスしていい?」


「え……いや、それは…」

目を開けると自然と目が合う距離にドキドキしてしまう。

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