君はアイドル
「…………キスはともかく…
とにかく無理だから!」
押しのけて逃げる私に、ブスッとする彼に、
「ここでしたら、私あなたの事体目当てだって思うよ、それでもいいの?!」
と言い放つと、はぁ?と項垂れる。
「んなわけねーじゃん。
あんだけ俺告白しといて体目当てとかひでーよ…」
「前自意識過剰って言ってた人がこうも変わるとは…」
そりゃあ、好きになったんだし…とモゴモゴ言う彼を無視して少し離れたところに座った。
「あ、ねぇこの前インタビューされてるの見たよ。
優しくて癒してくれる人って誰のことかな?
あと胸がある子がいいんだってね?
結婚願望もないし、それ見ちゃうとなぁー。」