君はアイドル


「……ひかるものか…。」


私を抱きしめたまま考え込む彼に、離して?と肩を押す。


「ドラマ楽しみにしてるから頑張りなよ。
撮影順調なんでしょ?
忙しそうだし。」


「あぁ、そうだな。
頑張ってやってるよ。
また番宣始まるから、なかなか会えなくなる。」


「………ちゃんと寝れてるの?
ツアー終わって、ドラマ撮って番宣して。
こんなとこで私と話なんかして。」


「寝れてる。
ていうかずっとこの生活してるから、そんなに辛くないんだよな。
家に青が居ればもっと癒されるのに。
……そうだ、青家一緒に住まない?」


急な発言に、は?と固まる。


「わざわざこんなとこで会ってさ。
家賃俺が払うし、別に家事して欲しいわけじゃないから青が勝手に家空けても文句言わない。」


顔色一切変えずにスラスラ話し続ける彼に焦る。

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