君はアイドル


さっきの子たち、着いてちゃった?
それとも、記者が嗅ぎつけて…?
まさかの流星ってことも……


恐る恐るモニターを覗くと、見覚えのある顔が映っていた。


慌てて扉を開くと、今テレビに写っていた基くんがいた。


「どーも。」


「どうして…?!
っていうか、早く入って!
誰にも見られてない?」


無理矢理部屋に引っ張り込む。


「流星に言われたんだ。
あんたが引っ越してきたから様子見てきてやったくれって。」


「なんだ、そういうこと……」


基くんがテレビに気付き、私をチラリと見た。


「………言っとくけど」


どきりと彼を見上げると嫌そうな顔で


「この撮られたの、妹だから」

と言った。


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