君に好きな人がいたとしても
■ただの対決
「また別れたのかよ、恭平」
「まあ。一方的にキレられて別れた」
友達からは「またかよー」とか言われるけど
告白されたから付き合っただけで
好意があったわけでもない
「またフラれたんだ~。ドンマイ!まあ、私も別れちゃったんだけどねー」
現れたのは幼馴染みである白石優衣
コイツもまあまあな遊び人とゆーか、恋多き女
「次よ次!かっこいい人いないかなぁ~」
もう次に目を向けている
この切り替えの良さは優衣の良いところなのだろうか
悪いところでもあるかもしれない
「なあ、ちょうど恭平も白石もフリーなんだからさ、対決すれば??」
「は?」「え?」俺と優衣の声が重なった
「ターゲット決めてさ、その子と仲良くなった後に告白して、どっちが長く付き合えるかってやつ」
「仲良くなった後って、すぐに告白しちゃダメなの?」
「それじゃあ、つまんねーじゃん。始めの2週間はターゲットと仲良くなるんだよ」
「へー。面白そう!ね、やろうよ、対決!負けた方は勝った方の言うことを聞くってことで!」
優衣はやる気満々らしく
俺がその対決に参加することは強制となってしまった