片想いの奇跡






ここで、妄想でもしましょうか。



仕事に疲れた私は彼の肩でうたた寝。



揺り起こされて……いや、違う。



うたた寝なんかできないよ。



だって、あなたがそばにいる時間を意識のない状態で過ごしたくないもの。



それより、もっと発展させましょう。



彼の帰りを駅で迎えるの。



共稼ぎに設定しようかしら。



同じ始発で並んで座るの。



あ、その前に人目も憚らずホームでお帰りのハグ。



独身だったら最高なのになあ……。



でも、私は彼を知らない。性格も声も。思い人がいるのか奥さんが待っているのか?





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