この恋は少しずつしか進まない
Chapter 6 きみとここから
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その日を境に、私たちの関係は変わった。
家の中にいてもなんとなくギクシャクしてしまい、学校への登校も帰宅も別々。
【今日は友達の家に泊まりますね】
そして、ついには私のことを避けるようにして、家にも帰ってこなくなった。
「はあ……」
午前中の授業が終わって昼休み。私は購買で買ったパンを食べながら深いため息をついた。
「パン、美味しくないの?」
そんな私のことを美伽は心配そうに見ている。
「美味しいよ。美味しいはずなんだけどさ……」
食欲がない。
加島が作ってくれたお弁当はお米一粒でも残っているのが惜しくて。犬が舐めたんじゃないかってくらいお弁当箱はつねにピカピカにしていた。
でも、加島が帰ってこなくなって、お弁当がなくなり、もちろん冷食を詰めるだけの自分のお弁当も作る気力が湧かない。
それで、最近はこうしてパンでいいやと、購買を利用することも増えたけど……。
なんだかなにを食べても味気なくて美味しいと思えない。