茜空



紺野さん!



学校の講義が終わり
仲いい子たちと別れ
一人校舎から出た所

後ろからの声は
ゼミでコンビを

組まされている

原田君だった



よかったら
メールアドレス
教えてくれませんか?



あ、あれ?
まだ交換してませんでしたっけ?



連絡取れないと
不都合が多いので



(いや…べつに不都合ないケド……アドレスくらいならね……)


アドレスの交換が済んで

じゃ

と背中を向けた時

また
原田氏は
アタシに声をかけた



紺野さん!



(なによ?今度は?!)
はい?



今度
二人で
ドライブに行こう



え?!
ドライブ?




紺野さんのこと


好きなんだ












はあ…
(!!!なぬっ!!!
アタシ、コクられた?
原田氏から???)



紺野さんは
俺をどう思ってた?



…アタシ
原田君を
好きとか嫌いとか
そんな風に
見て無かった

それに
アタシ
好きな人いるんで…!



あ、
あ、そう

誰?



………誰って
そんな事
言う必要ないですよね
………



なら
いい

紺野さんの好きな人は
誰でもいいや

ただ
俺は君が好き
って事を
知っててくれればいいよ

心配しないで
ストーキングするほど

ヒマじゃないから


……でも
待ってる
2番目で待機してるから

…じゃ




原田氏は
そう言って去って行った








告白されて


嬉しくない人は


いないと思う


でも


どんなに
優しくされたって

アタシの心は



沢井さんしか
受け入れられない

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