茜空
夕方
空が
急に
真っ暗に
なった
慌てて
チャリンコ
飛ばして
家に
最速で
到着
後ろから
畑に行ってた
おばあちゃんが
車で
同時に
到着した
畑の方
もう
土砂降りよ
おばあちゃんの
車からは
雨粒が
滴り
落ちてる
ガラガラ…ガガガ…
地響き
みたいな
雷鳴
稲妻が
カッと
鋭い音を
立てながら
光り始めた
アタシは
庭に回って
洗濯物を
急いで
取り込んで
おばあちゃんは
たくさんある
家の窓を
次々と
閉めた
間もなく
予想通りの
激しい
雷雨
おばあちゃん
セーフ
だったね
楓も
丁度よく
帰って来てくれて
よかった
おばあちゃんと
アタシ
久しぶりに
一緒に
洗濯物
たたんでる
楓
なーにー?
おかーちゃんの所
本当は
行きたいんじゃない?
は?
おばあちゃん
急になにぃ〜?
…
隠すこと
ないのよ
楓を
育てたのは
おばあちゃん
なんだから
あなたが
思うこと
くらい
全部
検討
つくのよ
… …
実はね
夏休みに
入ったら
楓は
暫く
咲和の所で
過ごして
来るのも
いいんじゃ
ないかと
おばあちゃん
思ってる
でもさぁ
この前
アタシと
暮らしたい
って
話しの後
おかーちゃん
全然
連絡
よこさないし
あれは単なる
気まぐれで
おかーちゃんは
アタシの
いない生活が
ラクなんじゃ
ないかなー?
…ラクねぇ…
…咲和と
楓は
ずっと
離れて
暮らして
たし
一緒に
住めば
お互い
気まずくなるのは
仕方ないし
ラク
では
ないだろうね
…楓には
黙ってきたけど
おかーちゃん
今までも
何度か
楓と一緒に暮らしたい
って
言ってきたこと
あったのよ