茜空


プルル…………
プッ

あ…
おばあちゃん
アタシ



どう?
そっちは?



おかーちゃん
仕事…
スゴク
忙しいみたい



楓は
毎日何してる?



……



楓?



あ…イロイロ…

ほら
おかーちゃん
片付けとか
出来ないから

アタシ
家のこと係
みたいな?



そう

…今
咲和いるの?



んーん

今日は

帰るの遅くなるみたい



何か困ってること
ない?



……



楓?
どうしたの?



…無いよ
大丈夫だよ

おかーちゃんから
好きなの
たくさん
買ってもらってるし

楽しいの



そう
それなら良かった

心配してたのよー

楓の気持ちが
もたないんじゃないかと
思って



平気だよ

心配ないし



あら!
誰か来たみたい

また
何かあったら
電話ね!いい?



うん

じゃ…

ピッ



アタシ
おばあちゃんに
事実

言えないし…

この
見えっ張りめ!



明日から
どうするつもり…?






ガチャ
ガチャ



あれ?
おかーちゃんっ!?



かえちゃーん!!
どこー

きゃー
お家が
キレイになってるー!!


おかーちゃん
おかえり


おかーちゃんは
中年の
女性と一緒に
帰って来た


今晩は
お邪魔するわね


この家に
慣れたカンジで入った
その人は

中年みたいだけど
スッとした背筋に
紺色のパンツスーツが
よく似合う




木野さんだよ
会社
一緒にやってんの


おかーちゃんが
簡単に説明した



楓ちゃんよね?



はい



おばさんのこと
覚えて無いわよね?



……すいません



おばさんちにね
楓ちゃんは
何回か
泊まったことあるのよ



え…



産まれたての
赤ちゃんだった頃…ね
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