好きは何色、君の色。
『嘘!』



「嘘じゃないよ。うち、ちゃんと見てたもん!」



確かに明子がこういう時に嘘をつくような子ではない。
ってことは、無意識に私は璃空くんを追い見つめてたってこと!?



「両想いだね!」



嬉しそうに笑う明子を見て頭を抱えた。



『いやいや、私、好きとか分かんないんだけど!』



見つめてたから好きって訳じゃないでしょ。



「その人のこと考えちゃったり、ついつい目で追っちゃたり。
あとは、その人だけキラキラして見えるってこの前マンガで読んだ!」



漫画か。と少しガックリした。



「あっ、うちはね、好きな人の隣にいると何でかわかんないけど、落ち着くよ。
あとは、うちだけに何かしてくれたりとか、プレゼント貰うと凄く嬉しい!」



『うぇ、明子、好きな人いんの!?』



「うん、宗介!秘密ね。」



人差し指を口元で立てて照れ笑いする明子はとても可愛かった。



「咲空、そろそろ出発するよ」



家からおにぃが出てきて、荷物を車の中に入れた。
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