好きは何色、君の色。
『うん、そろそろ行く!』



「空ねぇ、来年頑張って!」



明子はそう言って宗介の元へ走って行った。



小学生に恋愛の応援される中学生って、ちょっと複雑だ。



明子の後を追うように3人の元へ歩く。



「それじゃあ、またね。空姉ちゃん。」



「空ねぇ、また遊ぼうね!」



『うん、またね。』



「咲空、引越し先でも今まで通りでね。」



璃空くんは、私の目を真っ直ぐ見てそう言った。
きっと、この前の目の話をした時のことを言っているんだと思う。



『うん、ありがとう。
また、会えたらいいね。』



「会おうよ、来年の夏。必ず。」



『うん!』



満面の笑みを浮かべて小指を璃空くんに出した。
私の小指に璃空くんの小指を絡めてニコリと笑った。



『「ゆびきった!!」』



パッと指を離して、明子の方をチラリと見ると笑っていた。
というより、微笑まれていた。
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