甘い恋は復讐の後で
1.可愛いウサギちゃん
【念願の一人暮らしが決定しました!
これで私も恋が出来るかな。】
【キミなら素敵な恋ができるよ。
ボクの可愛いウサギちゃん。】
「キャー!可愛いウサギちゃんだって。
しかもボクのって!!!」
携帯に踊る文字を見て一人、悶絶する私は松永莉緒。
大森商事に勤める22歳。
背はそこそこ。顔もまぁまぁ。
体型も太り過ぎず痩せ過ぎず。
ゆるいパーマをかけた髪は肩くらい。
客観的に見て自分でも悪くないと思う。
それなのに生まれてこのかた彼氏がいなかったのは、これもそれも何もかも………。
「莉緒〜!!
本当に一人暮らししてしまうのかい?」
部屋に入ってくるなり暑苦しい熱量で話し掛けてくる兄、尚之のせい。
全てはこの超ド級シスコンの兄のせい。
「お兄ちゃん!ノック!!
ノックしてっていつも言ってるでしょ?
勝手に部屋に入ってこないでよ!」
「莉緒が明日から家にいないなんて、お兄ちゃん無理〜!!」
ベソをかく兄に、半分……いや、完全に引いた私は兄を外に追い出そうと背中を押す。
無理なのはこっちだよ!
もういい大人なのに妹に抱きつくとか本当、勘弁して欲しい!!
「もう!とにかく出て行って!!!」
鬼の形相で兄を追い出すと深いため息をつくのだった。
これで私も恋が出来るかな。】
【キミなら素敵な恋ができるよ。
ボクの可愛いウサギちゃん。】
「キャー!可愛いウサギちゃんだって。
しかもボクのって!!!」
携帯に踊る文字を見て一人、悶絶する私は松永莉緒。
大森商事に勤める22歳。
背はそこそこ。顔もまぁまぁ。
体型も太り過ぎず痩せ過ぎず。
ゆるいパーマをかけた髪は肩くらい。
客観的に見て自分でも悪くないと思う。
それなのに生まれてこのかた彼氏がいなかったのは、これもそれも何もかも………。
「莉緒〜!!
本当に一人暮らししてしまうのかい?」
部屋に入ってくるなり暑苦しい熱量で話し掛けてくる兄、尚之のせい。
全てはこの超ド級シスコンの兄のせい。
「お兄ちゃん!ノック!!
ノックしてっていつも言ってるでしょ?
勝手に部屋に入ってこないでよ!」
「莉緒が明日から家にいないなんて、お兄ちゃん無理〜!!」
ベソをかく兄に、半分……いや、完全に引いた私は兄を外に追い出そうと背中を押す。
無理なのはこっちだよ!
もういい大人なのに妹に抱きつくとか本当、勘弁して欲しい!!
「もう!とにかく出て行って!!!」
鬼の形相で兄を追い出すと深いため息をつくのだった。
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