甘い恋は復讐の後で
夕方にBar Crazyに行くと見覚えのある袋がカウンターに置かれていた。
「マスターこれは…….。」
「いつぞやのお嬢さんが届けてくれました。
伶央くんに渡して欲しいと。」
「あ、そっ。」
言葉少なに袋を脇に抱えるとバックヤードへ入っていつも通り事務所へ。
もう目を背けることが出来なくて携帯のネットを開くと『松永尚之』を検索した。
なんなくあの忌々しい顔がSNSにアップされているのを見つけることが出来た。
そして、妹の名前や顔までは載っていないが、システムキッチンの関連会社に無事に入社が決まったことは書かれていた。
声を立てて笑ってしまいそうだ。
必死に捜すなどと口だけだったのか。
こんなに身近にいたというのに……。
ロッカーを開けて、袋からシャツを取り出そうとしてロッカーの中に投げ捨てた。
狭いロッカーはすぐに壁に当たって無残な形になった袋ごと底に落ちた。
見ていたくもなくてロッカーを乱暴に閉める。
そのロッカーにもたれかかって言葉をこぼした。
「どうして……あいつの妹なんだよ。」
掠れた声は誰にも届くことはなかった。
「マスターこれは…….。」
「いつぞやのお嬢さんが届けてくれました。
伶央くんに渡して欲しいと。」
「あ、そっ。」
言葉少なに袋を脇に抱えるとバックヤードへ入っていつも通り事務所へ。
もう目を背けることが出来なくて携帯のネットを開くと『松永尚之』を検索した。
なんなくあの忌々しい顔がSNSにアップされているのを見つけることが出来た。
そして、妹の名前や顔までは載っていないが、システムキッチンの関連会社に無事に入社が決まったことは書かれていた。
声を立てて笑ってしまいそうだ。
必死に捜すなどと口だけだったのか。
こんなに身近にいたというのに……。
ロッカーを開けて、袋からシャツを取り出そうとしてロッカーの中に投げ捨てた。
狭いロッカーはすぐに壁に当たって無残な形になった袋ごと底に落ちた。
見ていたくもなくてロッカーを乱暴に閉める。
そのロッカーにもたれかかって言葉をこぼした。
「どうして……あいつの妹なんだよ。」
掠れた声は誰にも届くことはなかった。