甘い恋は復讐の後で
 私は、悲しんで……いるのかな。
 そんなことないのにな。

 念願だった彼氏。
 まさかの降って落っこちて来た。

「返事はまた改めてもらうから、試しに恋人になってみない?」

 そんな風でいいのかな。
 ぼんやりして頭は上手く働かない。

 こんなにぼんやりしてダメね。
 今日は早く寝なきゃ。
 どうでもいいことが頭を巡る。

 大谷くんは真剣そのものでなんだか申し訳ない気持ちと、信じられない気持ちがごちゃごちゃだ。

「とりあえず、今度の休みにご飯でも食べに行かない?」

 いつになく積極的な大谷くんに押し切られる形で休みの日にご飯を食べに行くことになった。





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