愛を私の音色に乗せて。
事務所に着くと、朝日奈さん…社長さんが迎えにきてくれた。
「おはようshion、いよいよだね」
「はい…なんか、緊張します。」
何に緊張するんだって話だけど、
心臓がばくばくしている。
「今日は社員たちに君を正式な歌手として紹介するからね!」
「…はい!」
いつもとは違う、大きな部屋に案内された。
「俺が呼んだら入って来てね」
「わ、分かりました…」
「僕も中にいるから」
「え!?大野さんも行っちゃうんですか、」
無理無理、知らない人だらけのところに1人で入るなんて無理!
「大丈夫だって!入ってきて社長の言う通りにすればいいだけだから」
えぇ…そんなアドリブ聞いてませんが、
中では何やら説明をしているみたい。
「shion、入ってきて!」
よ、呼ばれた、
「はい!…?!」
なに、これ…人多過ぎない…?
100人はいるんじゃ、
「shion、自己紹介してくれる?」
「あ、はい…!
本日この事務所でデビューさせて頂くことになりました、shionと申します。
まだ何もわからない新人ですが、コツコツ頑張っていきますので、
これからよろしくお願いします、」