愛を私の音色に乗せて。

…今日からテストが始まるんです。
勉強はそれなりに頑張ってしたから大丈夫だと、思う。

テスト期間中も仕事はあったけど、大野さんが

「学生の本業は勉強だから」

って言って本当に少しだけにしてくれた。

「しぃ〜!ここ教えて〜?」

「あ、これはね…」

始まる前はいつもこんな感じ。はるちゃんと2人で最後の悪あがき。

「あ、そうだ。
しぃ、テスト期間終わったら遊びに行かない?」

久しぶりのはるちゃんからのお誘い!

でもね…?

「…ごめんはるちゃん。
テスト明けたら仕事の嵐が始まるの…」

そう。皆さん聞いてください。

私のデビューシングル、テレビで取り上げられるほど話題にしていただき。
ランキング1位を取ってしまいました…!

そのことがきっかけとなり、
新しいシングルを前のシングルから2ヶ月後の7月に出すことに!

だからこれからとっても忙しいんだとか…
とりあえず、土日は全て埋まり。
平日も中々な混み具合。

私もはるちゃんと遊びたいけど…

「ごめんねはるちゃん、せっかく誘ってくれたのに。」

「そっか〜仕事ならしょうがないね!
それにしてもおじさんったら、しぃを倒れさせる気かしら!?」

「そんな簡単に倒れないから大丈夫だよ〜」

体力はある方だし、風邪ひきにくいし!

「分からないわよ?いい?しんどかったらちゃんと休むんだよ?」

「ありがとう!」

話してる間にテストと時間になり、はるちゃんは

「終わった…」

なんて呟いてた


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