愛を私の音色に乗せて。
朝目が覚めると、息苦しさと頭痛、体の重さに襲われた。
しばらく入院だとか、ウイルスが入ってるだとか色々言われたけど、
頭が働かなくて、今やっと理解できた。
どんなけ寝るんだろうって言うくらい寝てたのに、まだまだ瞼が閉じる。
「伊藤さーん、熱測りますね。
…わぁ、まだ下がらないですね。
ご飯食べられますか?」
ご飯…今は見たくもない…。
無言で首を横に振る。
「ですよね…しばらく点滴続きますけど、頑張ってくださいね」
朝8時。ちぃ君が帰ってからすぐ寝たから12時間くらい寝てたんだ…
今の私は熱でやられてトイレ以外では動けない。
もちろんトイレに行くのも看護師さんに支えてもらって歩いてる。
コンコンコン
「はい…ケホッ」
喋るたびにむせる今の状況、おばあちゃんじゃないんだから…と自分が情けなくなる。
ドアか顔を出したのは、