愛を私の音色に乗せて。


なんとか作り終え、ゆっくり食べよう。
…と思ったんだけど、

「紫〜音。早くっ」

「…はいはい、」

先程ちぃ君の要望で、

「あーんしてよ」

と言われたもので、またまた今日誕生日だからっていう理由で従っています…

「…なんかちぃ君、凄い甘えただね?」

本当に甘えん坊だ。珍しい。

「今年の誕生日はすげえ待ち遠しかったんだ。…だからちょっとテンション高い。」

待ち遠しかったの?

「今日中には分かるよ」

??まぁいっか、

「あっちぃ君!ちょっと待っててね」

「ん?」

部屋に行って紙袋を持ち、リビングへと戻った。

「はい、18歳のお誕生日おめでとう!」

私は1つの紙袋を渡した。

「え、くれるの…!?」

「もちろんっ。」

「…ありがとう。開けていいか?」

「どうぞどうぞ」

紙袋から出てきたのは、

「これ…前に俺が欲しいって言ってたやつ、覚えてたんだ…」

黒とシルバーの腕時計。大理石が埋め込まれててとっても素敵なデザイン。
この前買い物に出かけた時、ちぃ君が欲しいなって言ってて、

これしかない!と思いまして…
そして、もう一つ。

「え、CD?」

そう、CDをプレゼントした!
この日の為に、ちぃ君の為に書いた歌で、まだ誰も知らない。

「…こんなプレゼントで良かったかな?」

「めっちゃ嬉しい…。ありがとうな紫音!
このCD聴いてもいい?」

「うん!」


< 195 / 261 >

この作品をシェア

pagetop