愛を私の音色に乗せて。
「今日はなんの授業だったの?」
家で簡単な昼ごはんを食べながら、たわいも無い話をする。
「今日は英語と体育だったよ!」
「紫音めちゃくちゃ運動神経良かったよなぁ。昔バスケ一緒にしてたの懐かしいね」
バスケかぁ。本当懐かしい…
「ねぇちぃ君。私の体育の成績どれくらいだと思う?」
「成績?絶対良いだろ」
「ざーんねん!その正反対。補習スレスレだよ」
赤点とのギリギリの境目で授業受けてるからね。
「いやいや、んなわけ無いでしょ?」
こうなった経緯を説明すると、
「なんか紫音らしいな」
って言われちゃったっ。
「でもね、もうすぐバレエ辞めるの。
今月の発表会が終わったら、人生のひと区切りをつけるんだ。」
「…ひと区切り?」