愛を私の音色に乗せて。












「「ごちそうさま」」






家に帰って早めの夕食を食べた






「ちぃ君、テストどうだった…?」





そう、これがすごく気になってた…








「多分大丈夫。そんなに難しくなかったよ」







「…そっかぁ…良かった…」







これで心配事がひとつ減ったね。












「なぁ紫音、ギュってさせて?」







ちぃ君が手を広げて前に立つ








「ふふっ、良いよ。」










私も同じように手を広げて抱きついた








「はぁ……


好き…本当すき…」






「あはは、どうしたの急に。笑



私も好きだよ」











「この1ヶ月、紫音と一緒にいる時間が少なくて、俺死にそうだった…




去年までは会うことすらなかったのに、今はもう紫音が居ない生活が出来ない」





ちぃ君はそう言いながら腕の力をギュッと強めた






「ゔぅ…苦しいよ〜…」








苦しいけど、心があったかくなる。とっても心地いい





私も前みたいに「ほぼ一人暮らし」の生活には戻れないなぁ…





今はちぃ君がいるのが当たり前になっている







幸せな事だよね…。








「そうだ。紫音の仕事の話も聞かせてよ!



今日、ドラマの撮影初日だったよな?」






「うん!色んな人に圧倒され続けてたよ…




凄い有名な人ばっかりだったし、心臓出てきそうだった」








スタッフの方や、唯斗さんは褒めてくれてたけど、まだまだ自身が持てないな…






「どんな人出てるの?」





「んー、、山城唯斗さんとか、中野梨々香さん(女優さんね)とか…」






「はあ!?山城唯斗?!



それ本当なの…?」






「うぇ?!うん…本当だけど…??」





嘘なんかついても放送されたらすぐ分かるじゃん!








「…好きになったり、すんなよ…?」







「え?」



どういう事?!







「…だから…!


俺から離れて行くなよ…って…」












ちぃ君はそういうと、そっぽを向いてしまった









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