愛を私の音色に乗せて。
「はい?!す、好きなんかんないよ!!」
何をどう思って私が唯斗さんを好きになると??
そんなわけないじゃん…!
「だってさ…そのドラマ恋愛ものだろ?
演技してる間に、その…向こうに気が移ったりとか…「しないよ」」
変な心配をしているちぃ君の話を遮ってやった。
そんなわけないって言ってるのに…
「あのねちぃ君、仕事とプライベートは別なの。
それにさ、今まで会えてなかった時間もずっとあなたのこと好きだった人が、
そんな簡単に他の人に移ると思う?」
「…そうだけど…それでも、「はーいはい、もうそこまでね〜」」
またもやちぃ君の話をシャットアウト。
「ねぇ、どうしたら私の言う事信じられる?」
これだけ伝てもまだ心配だなんて、心配性すぎるよ。
「信じてないわけじゃないんだけど…なんか、寂しいって言うか、
撮影が忙しくなったら、俺よりその人達の方が長く紫音と一緒に居られるのが悔しいなって…」
…あぁ、そう言うことか…。
たしかに、私がちぃ君の立場なら同じように思うかもね。
「本当に心配いらないよ?
それに、寂しいのは私も同じだから。
寂しい時は、私も寂しい。
一緒にいる時間が欲しいのは私も同じ。
だから、勝手に離れて行くなんて思わないでよ?」
ちぃ君の頬を両手で包んでそう伝える
「…うん。わかったよ」
ちぃ君の顔が少し明るくなった気がする。
「紫音明日は仕事ないよね?」
「うん、ないよ!
でもまた曲つくらないといけないんだよね…」
「Shion」の方のスタッフさん達は、せっかちなのか私の新曲をすぐ欲しがる。
ほぼ月1ペースで要求されてるような…
「そっか…でも家には居るよね?
一緒にいてもいいか…?」
「うん、もちろん!
それに私もちょっと休憩したいし…久しぶりに2人でゆっくりできるね!」
「そうだな」