愛を私の音色に乗せて。























「次移動しまーす!今日の撮影は以上ですおつかれ様でしたー!」





「「お疲れ様でした〜」」





今日は夜のシーンを撮影し、明日の朝から撮影する場所に移動する







本当、俳優さんって大変。移動するだけでも凄く疲れる。






「お疲れレミリーん!


さむくない?!」





「あ、お疲れ様です唯斗さん。


寒いですねえ…夜は特に」






唯斗さんが大きなコートを羽織りながらこっちへやってきた







「唯斗さんはあったかそうじゃないですか〜」





それに比べて私は衣装のまま。割と薄めの生地だから寒いんだよね…








「その格好は寒いに決まってるじゃん!



ほら、入りなよ」





「わあっ…!」




唯斗さんは自分のきているコートで私を包み込んでしまった





「あったかいでしょー?」




「…あったかいですけど、ち、近いです…」






演技の中ならスイッチが入ってるけど、素の時にこういう事されるのは慣れない…






「そりゃ近くにいるからねー」

「山城さんー、あんまり麗美梨にちょっかいかけないでくださいよ?」





助け舟を出してくれたのは大野さん。
助かった〜…。






「いいじゃん大野くん。大好きなレミリんに近づいちゃいけないわけー?」



だ、大好きって…

この人は…誰にでもこういうこと言うタイプの人かな…?





「それがダメなんですよ〜〜


残念ながら、麗美梨には彼氏がいるので諦めてあげて下さいねっ♪」





「ちょっ、、大野さん!?」





何をしれーっと人の情報を流してるの!?



別に隠す事ないけど…ねぇ、?






「あれ、言っちゃいけなかっ…」
「え?!レミリん、彼氏いるの…?!」







「ま、まぁ…」



私をやっと離してくれた手で再び私の肩を掴んで身を乗り出してきた






「ねっ、そういう事ですから離れてあげてください」









< 234 / 261 >

この作品をシェア

pagetop