愛を私の音色に乗せて。


「今も曲作ったりしてるの?」

「何曲かね…。」

「まじ?聴きたい!」

そう言ってくれたちぃ君を、二階のある部屋に連れて行く

「どうぞ、」

「え、すげぇ…」

ここは防音室。普通の部屋くらいの大きさだけどね。

大きくは無いけど、ピアノとギター、スピーカー、小さなソファが置いてある

ここにある物は全部お母さんが海外に行く前に、

「いつも放ったらかしでごめんね」

って言って、溜めていたお金でプレゼントしてくれたもの

小さい頃はたくさん連絡してくれて、
いつも私を放ったらかしになんかして無かったのに…

罪悪感があったんだよね、きっと。

私はここでピアノやギターを弾いたり、曲を作ってる。

「ちぃ君、ここ座って?
…ピアノとギター、どっちの曲聞きたい?」

「どっちでも良いの?…じゃあピアノ!」

…あぁすごい緊張する。

『君に届ける想い』

《私は今日という日に感謝してます
いつの日もいつまでも
あなたと 生きたい

恥ずかしくて言え無かった言葉も
今日なら 言える気がするから
大好きな人へ届け

生まれてきてくれて
ありがとう》

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