愛を私の音色に乗せて。
んん?なんて言ったんだ…?
「ごめんもう一回言って?」
「……寂しくなったからって言ったの…!」
…えっと……
「なんで?」
今の俺には理解ができない…どうして寂しいんだ?
春休みで一緒にいる事多くなったと思うし…
「…もうすぐ、ちぃ君大学行っちゃうじゃん。そしたら、、そしたら一緒に学校行けなくなるし…
あと…昨日お母さん帰ってきたと思ったのに、すぐ行っちゃったし…
ふとした時に、、寂しくて…」
ああ、そういうことか…
俺だって行く場所が違うのはかなり寂しい
毎日紫音の送り迎えしたいし。
あと、昨日ユリさんが帰ってきたのも関係あったのか。
小さい頃から年に数回くらいしか家にいなかったらしいし、ここ最近では2年くらい帰ってきてなかったみたいだ
…こんな小さい体で、よく1人で耐えてきたよな…。
「あとね、もうひとつ訳があって…」
「なになに?」
すると、紫音はムクッと起き上がって言いにくそうに話し始めた
「実はね…今撮ってるドラマの撮影が、四月の半ばくらいから立て続けにあるんだけど…
あの…3週間くらい、
東京に行くことになったの…」
「はあ?!3週間?!」
ちょ、ちょっと待て…
長すぎるだろそれは!!
それに、学校はどうするんだ、?
「…紫音、学校どうするの…?」
「それなんだけど、もう校長先生には仕事のこと伝えることになって、、
事務所の私の担当の人が知り合いらしくて…
そしたら、テストの点が良ければ出席日数に影響しないようにしてくれるらしいの」
「…そうなのか…」