愛を私の音色に乗せて。







「いただきます!」
「いただきます」





今日作ったのはチーズケーキとスノーボールクッキー。



なかなか美味しくできた!







「うわっ…めっちゃ美味しいこれ…


もう一個食べていい?」




「ふふっ、どーぞどーぞ。」






美味しそうに食べてくれる姿を見ると、作ってよかったって
心が温かくなる。






「…これほんと美味しい!

ホールで食べれる」






「本当?良かった〜!」





これだけ美味しい美味しいって食べてくれてるけど、


ちぃ君の一番好きなものってなんだろう?






「ねぇ、ちぃ君の一番好きなものって何〜?」




あんまり聞いたことなかったなぁ。







「好きな物?

紫音だけど?」




いやいや…


「そうじゃなくて!いや嬉しいけど…


食べ物での話!!」





「だから紫音だってば」




いやいやいやいや……



「食べ物じゃないじゃん!」





「俺にとっては食べ物より必要なんだけど?


それに、紫音の頬っぺたとかモチモチで美味しいじゃん」





「なっ…お、美味しいって…」



…今さらっと恥ずかしいこと言ったよ、ね…?

言った本人は何事も無かったように紅茶を飲んでいる…







「入学祝いに、好きな物作ってあげようかなーって思ったのに〜。」





「…え、マジ?」




「でも言わないからいいもーん」




「ごめんって、言うから!良い?」




「…うん、良いよ。

何が良い?」





せっかくの入学祝いだもんね。
聞いてあげないとねっ。





「なんでも良いんだよな?」




「なんでも良いよ!」








するとちぃ君は急に私の前に来て、







「えっ、ちょ、ちょ、ちょっと!?」



「はーいこっちね〜」



座っていた私を抱き抱えて、ソファに連れてこられた…




しかも、なぜかちぃ君の膝の上に向かい合うように座らされてる。







「…あの、ちぃ君。私何が食べたいか聞きたかったんだけど……?」



「うん。今から食べる」






うん、全くこの状況が理解できない。





「…ごめん、全く意味わかんないんだけど、?」




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