愛を私の音色に乗せて。


「…ねぇ、しぃこれどういうこと?
あんた運動苦手だった、よね?
63回って…まぐれ?」

「まぐれかもね」

思ってたより体が軽くて、初めから飛ばしすぎたかな?

「はるちゃん次あっちだって!」

「う、ん…」

半分が終わったところで、今のところすべて満点。

でも、私が一番したかったのは、50m走!
はるちゃんが一番驚くだろうなぁ

「ねぇしぃあんた今日どうしたの?
目の前の記録が本当に信じられないんだけど?」

「…種目全部終わったら話すね」

「ん?うん…」

ようやく私の番が回ってきた
私と一緒に走るのはクラスで一番に足の速い女の子

その子は、もっと速い子と走りたい~って言ってたみたいだけど、

多分大丈夫だ。見てなさい!

合図とともに全力で走り出す
うわ何これ最高に気持ちい!!

「えー1番目の人がえー7秒23ね。
…え伊藤?お前今走ってきた…?」

そう聞いてくるのは、
いつも遅い遅い言ってくる体育の先生

「はい。私1番目につきましたよ?」

「嘘だろ…」

「先生次の人待ってます。」

そう言って話をそらす
私ははるちゃんの所へ急いで行った

「はるちゃん!見てた?」

「見てた…速すぎる。あれ本当にあんた?
謎多すぎ…」

残りの種目を終えた後、はるちゃんに今までのことをいろいろ話した

バレエの事も、夢のことも。

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