Bloody Kiss♡


一瞬でも、セトの登場を喜んだ自分が悔しい。

一体、どんな条件を出されるのか考えただけでイヤになった。


現れたホルスは、サッカー選手よろしくガムをクチャクチャと噛んでいて、頬を軽く膨らませガム風船を作り出した。


思わず文句を言いそうになった。

とてもフザケているように見えたんだ。


それでも、口を閉じたのは

「あと10秒だ。」

突然、セトがカウントダウンを始めたから。


「9、8‥」


そのカウントに合わせるように、風船がものすごいスピードで大きく膨らんでいく。


「なに?なんの余興?」

「5、4‥」


馬鹿デカいゴム風船の中に人が入っているのをテレビで見たことがあるけど、ホントに それくらいガムの風船は膨らんでいた。


 
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