Bloody Kiss♡
── 悪魔の花嫁‥?
「あたしが?なんで?」
突然、そんなことを言われてもジョークとしか思えない。
ただ、そう思いながらも、あの書物にあった予言が ふと脳裏を過ぎった。
────*────*────
月の女神を
ブラッディキスが選んだ時
全ては瞳に映り
繁栄と絶滅が訪れるであろう
────*────*────
「あの本の予言‥。」
あたしは無意識に呟いていた。
「そう‥、あの予言が現れたと言うことは、半分選ばれたも同じだ。ま、オレは、その為にロナを この屋敷に連れて来たんだけどな。」
「それって、フツーの人には読めないってこと?」
「だな。そして勿論、オレ達魔物にもな。」
答えるとセトは、また夜空を見上げた。
「でも、月の女神って‥。」
そう、あたしは女神なんかじゃない。
人間だ。
「月神には、ロナと言う名の女神がいる。つまり、予言は同じ名をもつお前を指しているのさ。」