Bloody Kiss♡
stair.06 デート
「嘘でしょ‥。」
目の前には、噴水の中で廻る大きな地球儀。
確かに、ユニバーサルスタジオのようだけど、辺りには誰もいない。
いつもなら、記念撮影する人達で賑わっている場所なのに‥
まさか、貸し切り?
ゆっくりと廻る大きな地球儀を、見るともなく見つめながら、思いを巡らせていた。
地球儀の表面には、テーマパークの名称。
見慣れたその文字を、あたしは無意識に目で追っていた。
U N I V E R S A L S T U D I O‥
─ え??
UNIVERSAL STUDIO DARK?
「なに ここ!DARKってなに?ユニバじゃないん!?」
思わず叫んでいた。
そんなあたしを振り向いて、セトは真顔で言ったんだ。
「魔族のテーマパークだ。フツーの人間なら、死んでも来ることのない場所だぜ。」