Bloody Kiss♡
「確か、最後のページには“全ては瞳に映り‥”そう書いてあったはずだ。」
「うん‥。」
「その“全て”が何か、それを黒魔導師は予言した。」
回りくどい説明は、すきじゃない。
「だから?」
ちょっぴり苛々した口調で訊いた。
セトは、フッと小さく笑うと
「今世紀最強のサタルドを、お前は胎むことになっている。つまり、魔界の繁栄だ。」
と、答えた。
「え?じゃ、予言書の最後のページは、その説明に変わってたってこと?」
「そのはずだ。」
ジェットコースターがてっぺんに着いた。
セトから意識を削がれたあたしが
「あ!落ちる!」
と叫んだ瞬間、ジェットコースターは真っ逆さまに下降した。