Bloody Kiss♡
stair.08 Party
“半日ほど眠っていた”
ミューは、そう言っていた。
部屋のカーテンが遮光だったのか気付かなかったけれど、半日も眠っていたなら、夜になっているはず。
なのに、廊下に出ると、均等な感覚を置いて並ぶ窓から真昼の光が差し込んでいた。
─ 時の無い世界、なのかな‥?
この“まやかしの楽園”の空に、太陽は無い。
ただ、空全体が明るく輝いている。
陽が暮れることのない世界。
これじゃ、何日経ったのか判らなくなる。
「ねぇ、ミュー。あなたって、いつからこの城にいるの?」
あたしは、前を歩く彼女に問い掛けた。