Bloody Kiss♡


春が過ぎ夏になり、そして、秋がやってきた。

その間、あたし達は たくさんの想い出作りをした。


ダラダラと目的も無く生きていても、一生懸命に生きていても、同じように季節は巡る。

泣きながら生きていても笑って生きていても、流れる月日は同じなら、あたしは笑って生きていたい。

そう何度も自分に言い聞かせ、セトを心配させないよう、明るく過ごしてきた。


紅葉が秋風に揺れる頃、出産の予兆を感じ、あたしは落ち着かなかった。


「セト、陣痛かな‥?予定日より早い‥。」

「救急車、呼ぶか?」

「大丈夫。タクシーで行く。」


もうすぐ赤ちゃんが産まれる‥

そして、セトは‥


 
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